一日一捨。21日目はコーヒーフィルターを捨てる。
1人~2人用のコーヒーフィルター。
ウェーブフィルターと呼ばれる形で、ハンドドリップでコーヒーを淹れるときに使っていた。
もともと前の職場で親しかった人がコーヒー好きで、余っているドリッパーを譲り受けたのが始まり。
コーヒーは大人になるまで苦手だった。
スタバで働いていたとき、エスプレッソマシーンの調子を確認するために出勤したらエスプレッソの味見をするルールだったのだけど、その習慣のせいかおかげか、コーヒーが飲めるようになった。
もともと喫茶店とかカフェとかに行くのが好きだったのもあり、コーヒーも気になる存在ではあった。
けど外で買うぐらいであんまり詳しくなかったのが、先に書いた通りドリッパーをもらって家でハンドドリップをするようになった。
正直なにがなんだか分からないまま淹れていた。
いま振り返ってみたら、その人のことが結構好きだったのかもしれない。
どこの国のコーヒーが好きとかふんわりしか分からなかったけど、よく話をした。
コーヒーにまつわる本も何冊かその人に借りて読んだり、とにかく楽しかったな。
けど私が前の職場を辞めてしまって、先方が多忙だったのもあり疎遠になった。
それで私にはドリッパーとコーヒーフィルターだけが残った。
コーヒー豆がなくなるまでしばらくハンドドリップを続けていたけれど、それも飲み切っていよいよ使うことがなくなった。
いつか使うかも、もったいないと思ってずっと置いてあるのだけど、やっぱりもう使わないっぽい。
コーヒーは好きだけど、飲むとトイレが近くなるので困ることがよくある。
最近はそもそも気持ちが落ち込んでずっとベッドで生活しているから、ハンドドリップする気力もないし。
楽しかった思い出だけ胸にしまって、道具は処分していこうと思う。